【展示会レポ】AGRI EXPO 新潟 2026出展。農業ドローンが「産業」として認められるために
- 白石 貴義
- 3月20日
- 読了時間: 3分
「ドローンを導入すれば、作業が楽になる」
今はそんな言葉をよく耳にします。
しかし、それは本当の意味で日本の農業をアップデートできているのでしょうか?
2026年2月25日から3日間、新潟市の朱鷺メッセで開催された地域最大級の農業総合展示会「AGRI EXPO 新潟 2026」。
私たち石川県農業ドローン協会も、この熱気あふれる会場にブースを出展して参りました。
そこで見えてきたのは、ドローン業界が直面している「厳しい現実」と、それを乗り越えた先にある「希望」でした。
「ドローン協会」が珍しい?現場で突きつけられた意外な視点

会場には、スマート農業から6次産業化まで、次世代の農業スタイルを提案する多くの企業が集まっていました。
名だたる大企業が軒を連ねる中、「石川県農業ドローン協会」というのぼり旗を掲げていた私たちのブース。
当初は「なぜ石川県の団体が新潟に?」と驚かれるかと思っていましたが、多くの企業の役員様から頂いた言葉は意外なものでした。
「ドローン協会という存在自体が、実は非常に珍しいですね」
ネットで検索すれば、ドローン関連の団体は数多くヒットします。
しかし、農業分野の知見がある方から見ると、現在のドローン散布事業はまだ「個人事業主による小規模な活動」の域を出ておらず、組織的な「産業」として成立していないと映っていたのです。
流行の言葉に便乗するだけでは、未来は変わらない
この指摘は、私自身が以前から感じていた課題でもありました。
建築などの他産業と比較すれば、現在の農業ドローン市場はまだあまりに小規模です。
厳しい言い方をすれば、私たちは「ドローン」というトレンドの言葉に便乗しているだけで、実態は「ヘリコプターの代わりになる便利なツール」という認識に留まっているのかもしれません。
かつて私にドローンのいろはを教えてくれたS氏は、よくこんな言葉を口にしていました。
「これは、ゲームチェンジなんだ」
S氏は本気で「農業を変えたい」という想いで普及に尽力していましたが、当時はまだその志を受け止め、組織として大規模に社会実装できる事業者が存在しませんでした。
今回の展示会で多くの方と議論する中で、改めて確信しました。
私たちはただの「散布業者」ではなく、農業の構造そのものを変えるインパクトを生み出さなければならないのだと。
異業種参入が加速する今、私たちがすべきこと
もう一つ、今回の展示会で驚かされたことがあります。
それは、「メイン事業が農業とは無関係な大企業」が、次々と農業部門を設立し、本気で参入してきている事実です。
誰もが知る名前の企業が、なぜ今、農業に力を入れるのか。
この事実は、農業が「守るべき伝統」であると同時に、「未来の成長産業」として大きな可能性を秘めていることを意味しています。
私たち石川県農業ドローン協会は、今回のご縁を通じて得た刺激を糧に、単なる効率化を超えた「農業の真のスマート化」を追求していきます。
石川から日本全国へ。農業ドローンが単なる道具ではなく、農業の未来を切り拓く「真打」となれるよう、これからも全力で走り続けます。
ご来場いただいた皆様、そして共に未来を語り合ってくださった皆様、本当にありがとうございました!


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